10-9<九段の丘>

                                   月を眺めて(1)
 中秋の名月とは、陰暦の8月15日のこと。まだまだ月がきれいに見える秋が続きます。どういうわけか、日本人は星や太陽よりも月を愛(め)でる習慣があります。万葉集にも百人一首にも月を詠んだものが多いですし、童謡、民謡、流行歌にも月が取り上げられることが多いようです。
 地球から月まで38万キロ、この距離を光はなんと1.27秒でやってきます。でもそんな科学的な月の見方だと夢が消えてしまいそうです。満月にもう少しの月を「十三夜」。欠けるところのないまん丸の月を「十五夜」と呼びます。何とも言えない呼び方です。やがて「十六夜(イザヨイ)」になり、月の出が少し遅くなりますから、それを待つ気持ちがよく表されえている言葉が続きます。十七夜は「立ち待ち」、十八夜は「居待ち」、そして十九夜は「寝待ち」と言います。月の出がだんだん遅くなる様子がよくわかります。
秋の夜長、テレビを消して、外に出て、もう一度月を眺めるゆとりが欲しいですね。あしたは、また、朝から、また忙しい一日が始まるのですから。

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