2-11<九段の丘>  

歴史を大切にする努力

もともと文化に対する理解がないのが我が国のあり方だ。最近とみにその傾向は強まり、文化財保護などに対する予算が削られている。音楽関係の方々とお会いすることも多いが、国の見えない文化財に対する理解は不十分のようだ。それこそ軍事目的の何かを一つ削って文化の向上のために用いれば十分なのだが。
10年以上前、英国メソジスト教会の招きで、各地を訪れたが、ある神学部の図書館のことが忘れられない。ウエスレー時代の貴重な資料の数々が保存されていた。その歴史文書が収められている部屋は完全にエアコンディションされていることに驚いた。つまり本の維持のために単に温度のみならず湿度までも適度に設定されて見事だった。
2回目の聖地旅行だったと思う。ガリラヤ湖の水位が以上に下がり、湖底の泥の中から船が発見された。鑑定の結果、その船は2000年前のユダヤ戦争の時にローマ軍によって沈められたユダヤの船だった。その船は掘り出されて放置されるとからからに乾き、ボロボロになって崩れてしまう。そこで歴史を大切にする政府は、その船をワックス漬けにした。プレハブの作業場のようなところにそのワックス漬けの船を見た。次に彼地を訪れた時は、その船のためだけに立派な博物館のような建物ができていた。
歴史があると言われる日本で、これからも様々な発掘や発見があると思うが、官民協力しての保存の努力が求められる。

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